「困ったら俺のところに来ればいい。そう言って大きな傘のようにご家族を守り支えてくださったという太郎様。すべてから守るのではなく、あえて横殴りの雨や強い風を経験させてくれたことで、生きていくことの厳しさや人の温かさ、そして友情の尊さを学ばせてくれたそうです。いざとなったらお父さんが守ってくれる、そんな安心感でご家族を包んでくれた強くて優しいお父様でいらっしゃいました。」
私も、家族に安心感を与えられるような存在になりたいと思ってはいるのですが、なかなか難しいものです。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、83歳のおじい様が故人様でした。
数年前に体調を崩されてから、ご闘病を続け、懸命にリハビリにも励まれ、その後、ご家族と故郷へのご旅行を楽しまれたそうで、その時のお写真がご遺影となっていました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「あのお写真は、昨年の12月。冷たい赤城おろしに吹かれながら、ご家族で身を寄せ合って撮影した笑顔の1枚だそうです。「寒いから早く帰りたい」お孫様のこの一言で、皆が思わず笑ってしまったというこのお写真は、太郎様お気に入りの1枚になりました。もう一度大好きな故郷へ大好きな家族と一緒に訪れたい。その一心で、懸命にリハビリに励まれた太郎様。念願叶った旅先の夜。久々にご家族水入らずの時間を過ごされ、歩んでこられた御生涯を振り返り、紡いでこられた人生の物語をご家族に語って下さったそうです。」
*固有名詞は仮名です。
ご出棺の前には、皆を笑顔にしてくれたお孫様が、故人様に手紙を読んで下さいました。「遊んでくれてありがとう。おもちゃやお菓子を買ってくれてありがとう。勉強を教えてくれてありがとう・・・」沢山のありがとうの詰まった素敵なお手紙でした。
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先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、柔道家としてご活躍された方が故人様でした。
式場内には、故人様がお召しになっていた柔道着と共に、数々のメダルや楯が飾られ、ご生前のご活躍ぶりを偲ばせていました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「少年時代、新潟三条の小さな道場で芽吹いた柔道への熱い想い。その想いを胸に、厳しい修練を積まれ、屈強なライバル達としのぎを削りながら、直向きに歩んでこられた柔の道。情熱が沁み込んだ畳の上で、歯を食いしばりながら培った技と精神力は、並み居る強敵を圧倒し、太郎様を世界の頂点へと導きました。現役を引退後も、柔道の普及と発展にご尽力された太郎様。その御功績が認められ、平成16年には故郷三条の市民栄誉賞を受賞されました。*固有名詞は仮名です。」
ご葬儀には、共柔道教室などでお世話になったという子供達もご参列して下さりお別れを惜しんでいらっしゃいました。故人様の柔道に対する情熱は、しっかりと受け継がれているようです。
ブログをご覧頂いております皆様。
いつもありがとうございます。
今回は、「冬」を表す葬儀ナレーションフレーズをご紹介します。
私自身は、あまり季節のフレーズを使わないのですが
ご葬儀によっては、季節を思わせるフレーズをお入れした方が
ご葬儀の雰囲気に合う場合もありますので
最近アナウンスさせて頂いた一文を3つご紹介します。
・「遥かまで冴え冴えと澄み渡る寒晴の日」
・「凍てつく空気に吐く息は白く・・・」
・「雪化粧をした街の静けさが亡き人への想いを募らせる・・・」
いかがでしょうか?
よろしければご参考になさってみて下さい。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、ある企業の創業者であり社長でいらっしゃった方が故人様でした。社員の皆様に慕われ、社外においても人望の厚い方だったということで、本当に多くの方々がお別れにお越し下さいました。
以下は、導師が退堂した後にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「迷いの時にかけてくれたお言葉は、灯台の灯りのように社員の皆様を導き、壁にぶつかり歩みを止めそうになった時には、力強いお言葉で鼓舞してくれて、優しい笑顔で支えてくれた故人様。本日の告別式には、残されたご功績とお人柄を偲び、多くの方々がご参列して下さいました。〇〇の代表取締役社長として、培って来られた信頼と繋いできた絆は、今日こうして縁のある方々が集う大切な時間となり、故人様が託されました志が受け継がれていきます。」
出棺の際には、後を託された会社の役員の皆様がご整列され、新社長からご参列の皆様へご挨拶を頂きました。志というたすきがしっかりと受け継がれたことを実感させられる力強いご挨拶
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、クリスマスが大好きだったおばあ様が故人様でした。
クリスマスはご家族で過ごすという決まりがあったそうで、ほぼ毎年、家族全員でクリスマスを過ごされた、仲の良いご家族でした。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「毎年訪れるクリスマス。それは、花子様が心待ちにしていた、ご家族集いの時間でもありました。巣立っていったご子息様達がご家族を連れて帰って来てくれる事をとても楽しみにしていらっしゃったという花子様。みんなで飾りつけたクリスマスツリーに灯りをともし、花子様が作ってくれた御馳走が食卓を彩り、流れてくるクリスマスソング。笑顔溢れるご家族の時間は、毎年こうして始まります。ある時はサンタクロースになってくれて、ある時は得意の踊りを披露してくれて、またある時は、走り回るお孫様を微笑みなが見守ってくれて・・・ご家族で過ごされた掛け替えの無い時間は、これからも毎年、花子様の面影と共にご家族を繋ぐ大切な時間となっていく事と存じます。」
今年も、いつも通りご家族みんなでクリスマスを過ごされるそうです。きっと故人もそれを望んでいるからと、ご長男様がお話して下さいました。みんなが笑顔になれるクリスマスであって欲しいですね。
<葬儀ナレーション集を販売しています>
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、喫茶店のオーナーが故人様でした。手作りのお店とこだわりの豆で、多くのお客様に愛された人気のお店だったそうです。ご遺影にもコーヒーを片手ににこやかに微笑むお写真が使われ、お店に立っていたご生前のお姿が偲ばれました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「いつか自分の店を持ちたい。太郎様がその夢を叶えたのは48歳の時でした。ご自分の手で少しずつ作り上げて来られたカフェ〇〇は、穏やかで優しいお人柄そのままに、居心地のいい温もり溢れる憩いの場となりました。太郎様が丹精込めて淹れた一杯のコーヒーは、数多の人生に豊かな時間を与え、地域の人と人を繋ぐ架け橋の場でもあったそうです。お店を包んでいたあのコーヒーの香りの中、皆様にゆっくりと語り合って頂きたいと、本日、ご遺族様が太郎様こだわりの豆で淹れたコーヒーをご用意してくださいました。」
通夜振る舞いのお席では、故人様こだわりの豆で淹れたコーヒーの香りが漂う中、ご参列の方々がコーヒー片手に思い出話をしていらっしゃいました。やはりお店で流れていたという落ち着いたJAZZのBGMが流れる中で。
ご希望の方は上部クリックして下さい。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、長年にわたり茶道を嗜んでいらっしゃった方が故人様でした。普段の生活でも、茶室にいる時と変わらず、淑やかな女性だったそうで、ご葬儀では、開式に先立ち、茶道の先生による供茶が行われました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「茶道で培った一期一会の精神で、数多の出会いを絆に変え、多くのお仲間に恵まれた花子様。柔和な笑顔と柔らかい物腰。そして、気品のある優雅な立ち居振る舞いは、ご友人の皆様の憧れだったとか・・・」
ご生前、人と人との繋がりを大切にされた故人様。お別れを惜しむ多くの方が、ご参列して下さいました。私自身、人との出会いだけでは無く、仕事も「一期一会」で向き合っていかなければ・・・そんな気持ちになった今回のご葬儀でした。
ご希望の方は上部クリックして下さい。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、愛犬家の方が故人様でした。犬のお名前は「ココ」。「自分の息子よりも可愛がっていた」とご子息であるご長男様が話して下さいました。
故人様がご逝去なさる半年前にココは旅立ってしまったそうです。その時もずっとそばに居て励まし続けたという故人様。再会を約束して見送られたそうです。
ご遺影のお写真は、ココと散歩をしている故人様のお姿。以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「晩年は、愛犬ココのお散歩が日課だったという太郎様。家族になってから15年。共に齢を重ね、ゆっくりとお互いを気遣いながらの散歩道。行きかう人と挨拶を交わし、ご近所様と世間話。いつも傍らには、太郎様を見上げるココの姿がありました。今頃、約束の地で再会を果たされているのかも知れません。尻尾を振り、見上げるココを優しい眼差しで見つめる太郎様。あのご遺影のお写真そのままに。」
愛犬を通じて出会われたという犬のサークルの皆様もお別れにお越し下さり、思い出話をして下さいました。式場には、ココの写真が沢山飾られ、天国でも一緒にお散歩を楽しめるようにと、ご遺族がお散歩用のリードをお棺に入れて下さいました。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、雀荘を経営していらっしゃった方が故人様でした。
学生時代から麻雀がお好きで、脱サラをして飛び込んだ雀荘経営という世界。当初はなかなかうまくいかず、経営的にも苦しい時期があったそうですが、信念を曲げずに仕事に邁進してこられた御生涯でした。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「上場企業の会社員から、一念発起、雀荘の経営へと舵を切ったのが太郎様43歳の時でした。周囲の反対をよそに、その先見性と経営手腕に加え、持ち前の気概と度胸で店舗数を拡大。業界の常識を次々と覆し、時に逆風に立ち向かいながらも、もっと身近で、もっと親しみやすく、誰もが楽しめる場所を提供したい。その信念を曲げることなく走り続けて来た太郎様。熱き想いは実を結び、志しを同じくするお仲間にも出会い、いつしか全国規模のチェーン店を作りあげ、麻雀や雀荘の普及、そして社会的地位の向上に多大なご貢献をされたご生涯でございました。」
式場の入り口には雀卓が置かれ、麻雀を楽しんでいらっしゃる故人様のお写真も沢山飾られておりました。そして、麻雀を通じて出会われた多くの皆様が、お別れを惜しんでご参列していらっしゃいました。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、陸上自衛隊の隊員の方が故人様でした。小隊のリーダーとして人望も厚く、多くの隊員の方々がご参列していらっしゃいました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「大学をご卒業後、陸上自衛隊に入隊。以来、各地の駐屯地で任務に当たられ、国の平和を守るという重責を担い、災害時の救助活動にもご尽力。持ち前の正義感と実直なお人柄で、直向きに任務を遂行され、小隊を率いるリーダーとして隊員からも一目置かれる存在でいらっしゃいました。命がけで職責を全うされた誇り高き自衛隊員であり、優しくて強い自慢のお父様でもいらっしゃいました。」
自衛隊員であっても、やはりご家族にとってはたった1人の大好きなお父様。自衛隊色の強かったご葬儀でしたが、お花入れの前には、葬儀担当者の計らいで、式場内にご家族と故人様だけの時間を作り、ゆっくりとお別れをして頂いたようです。ご出棺の際には、制服を着た自衛隊員の方々が整列し敬礼。その前をゆっくりと霊柩車が進んでいきました。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、お花が大好きだったおばあ様が故人様でした。生け花教室にも通われ、お庭の花々を使ってお花を生けては、食卓や床の間にお花を飾ってくれていたそうです。
以下、開式前に入れさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「ご生前、お花が大好きだった花子様。生け花にも造詣が深く、心静かに草花と向き合い、一輪一輪想いを込めて、作品を仕上げてこられました。春夏秋冬、季節の花々で綾なす花子様の生け花は、ご自宅に彩を添え、季節の移ろいを教えてくれたそうです。優しくて穏やかで、家族想いだった花子様を大好きなお花で送ってあげたい、そんな、ご家族の想いが詰まった本日の花祭壇です。」
大好きなお花に囲まれた穏やかなご遺影を眺めていると、「ありがとう」というご家族への感謝のお言葉が聞こえてきそうでした。ご家族の想いを形にしたご葬儀。優しい時間が流れるとても温かいご葬儀でした。
先日お手伝いさせて頂いたのは、美容師としてご活躍していらっしゃった方が故人様でした。まだお若い方だったので、これからの更なるご活躍を期待されている中での、お旅立ちとなってしまいました。
明るいお人柄そのままの「笑顔」が印象的だったという故人様。ご遺影のお写真も、まさに天使のような笑顔のお写真で、ご参列の皆様に別れを告げていらっしゃいました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「幼い頃からの夢を叶え、美容師となられたのが8年前。仕事に向き合う真摯な姿勢と卓越したセンスは後輩の皆様のよき手本でもあったそうです。お店の雰囲気を明るくしてくれた、はじける笑顔と無邪気なお人柄。誰からも愛され、慕われた故人様。大好きな仕事、大好きなお仲間、一日一日を一生懸命に生き、駆け抜けたご生涯。多くのお客様から信頼されたトップスタイリストでいらっしゃいました。」
メモリアルコーナーには、愛用のハサミや櫛が飾られ、とても仲が良かったというお店のスタッフの皆様を始め、訃報を聞いたお客様もご参列して下さり、別れを惜しんでいらっしゃいました。
今年も各地で彼岸花が花を咲かせ、お彼岸の訪れを知らせてくれましたね。
毎年、決まった時期に芽を出し花を咲かせる彼岸花。人の心を惹きつける不思議な花です。
2018年は9月23日~10月7日までが二十四節季の秋分にあたります。
今回は秋分の時期に使えるナレーション一文のご紹介です。
「季節は秋分を過ぎ、赤い彼岸花と、夕暮れのうろこ雲に、過行く時の早さを想う秋の日。一つの尊い命がその幕を閉じられました。故〇〇様・・・」
と続いていくイメージです。
時の流れは本当に早く、10月に入ると一年の終わりをほのかに感じるようになります。
しかし、秋が深まっていくのは、これから。
彩を増していく、木々を愛でながら、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、定年退職をされて、第二の人生を悠々自適に過ごしてらっしゃった方が故人様でした。
お仕事がお忙しく、なかなかご趣味の時間を作れなかったという事で、晩年はご趣味にも多くの時間を費やし、多方面でその才能を発揮されたそうです。
以下、開式前に入れさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「ご退職後は、激務の日々から解放され、悠々自適に第二の人生を謳歌していらっしゃった太郎様。ご趣味で書かれた短編小説が、文学賞に入選を果たされ、ご家族と共に喜びを分かち合い、独学で始めた水彩画も玄人はだし。太郎様から届く絵入りの年賀状を多くの方が楽しみにしていらっしゃったとか。穏やかにご趣味を楽しまれ、愛するご家族に囲まれた、豊かな晩年をお過ごしでいらっしゃいました。」
式場内には、故人様が描かれた絵も展示され、まるで展覧会のように、ご参列の皆様が作品をご覧になっていらっしゃいました。この作品の数々も故人様が生きた証の1つなのですね。
先日、お手伝いさせて頂いたご葬儀は、家庭菜園がご趣味の方が故人様でした。家庭菜園と言うよりは、家庭農園といった方がしっくりくるほど、本格的に野菜作りを楽しんでいらっしゃったそうです。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「お仕事をご退職なさってからは、兼ねてからの夢を叶え、緑豊かな名栗の地で家庭農園を始められた故人様。日がな一日畑で過ごされ、土を耕し、草をむしり、日に日に大きくなっていく野菜の収穫を待ちわびながら、豊かな時間をお過ごしていらっしゃいました。名栗から届く美味しい野菜は、離れて暮らすご長男様ご家族の食卓を彩り、「じいじの野菜大好き」というお孫様からのお手紙は、故人様の宝物になりました。」
出棺の前には、お孫様が故人様にお手紙を読んで下さいました。そのお手紙の中で「じいじのおかげで好き嫌いが無くなったよ」との一文を、笑顔のご遺影が見守っていらっしゃいました。
ブログにお立ち寄り頂いた皆様。いつもありがとうございます。
今日は二十四節季の「処暑」ですね。暦の上では暑さが収まる頃と言われておりますが、まだまだ猛暑が続いているようです。1年を24の季節に分けた「二十四節季」。素敵な言葉が多く、私も時々参考にさせて頂いております。
そして、次の二十四節季は9月8日の「白露」です。
朝晩の気温が低くなり、草木に朝露が宿る頃と言われております。
この時期は、「白露」に合わせナレーションの冒頭で、下記のようなアナウンスをさせて頂く事があります。
「澄み渡る空と草木に宿る小さな露が、夏の終わりと秋の訪れを告げていた9月○日。○○様が尊いご生涯を閉じられました。」
もしかしたら、朝露を見るたびに、故人様を思い出して頂けるのかも知れません。そんな願いも込めたナレーション一文です。
皆さん、こんにちは。
ブログにお立ち寄り頂きありがとうございます
今回は、「花祭壇」についてです。*写真はイメージです
故人様を偲ばせるオリジナルの花祭壇が多い昨今。先日の花祭壇は、とあるアニメーションに出てくる戦闘機をイメージしたデザインでした。生前、そのアニメーションのデザインを担当していらっしゃったという故人様。
ご葬家様とも相談をして、戦闘機イメージの花祭壇にされたそうです。それだけでも珍しいデザインなのですが・・・私が驚いたのは、お通夜と次の日の告別式でデザインが変わっていたという事です。
その戦闘機、翼が広がったり閉じたりする戦闘機だそうで、お通夜の時には、翼が閉じた形の花祭壇だったのですが、告別式では、見事に翼を広げたデザインに変わっていました。
ご葬家様は勿論の事、ご参列の皆様もとても驚いていらっしゃいました。お通夜にご参列されなかった方もいらっしゃったので、お通夜からデザインが変わった旨は司会からもアナウンスさせて頂きました。
ご葬家の想いを形にされた葬儀ご担当者のアイデアとお花屋さんの技術と頑張りに感心させられたご葬儀となりました。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、お孫様の事が大好きでいらっしゃったおばあ様が故人様でした。
開式に先立ち、ナレーションの冒頭でご遺影のご紹介をさせて頂く事があります。今回も、ご遺影についてアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「大好きなユリの花に囲まれた笑顔のご遺影。優しい瞳の先には、小さい体で全力疾走をするお孫様がいらっしゃいます。あのお写真は、運動会で撮影された一枚だそうです。トレードマークの帽子を被り、「頑張れ、頑張れ!」と声援を送っていらっしゃった花子様。お孫様の成長に目を細め、見守ってくれた優しいおばあ様でいらっしゃいました。」
ご出棺の際には、お孫様が大好きなおばあちゃんへのお手紙を読んでくださいました。涙を流して一生懸命読んで下さったお孫様。真っ直ぐな気持ちを綴った素直な文章は心に響きますね。その様子を、笑顔のご遺影が見守っていらっしゃいました。お孫様を見つめる優しい瞳で。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、野球が大好きだった方が故人様でした。幼い頃から野球に打ち込まれ、甲子園への出場も果たし、お亡くなりになる直前まで、草野球チームで野球を楽しんでいらっしゃったそうです。
以下、ご葬儀でアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「太郎様が野球と出会ったのは小学1年生の時。小さな手に大きなグローブ、細い腕に重たいバット。まだ、あどけなさの残る幼い野球少年は、やがてチームを引っ張る頼もしいキャプテンとしてチームを甲子園へと導かれました。志しを同じくするお仲間と出会い、野球を通じて掛け替えの無い思い出を紡いで来られた太郎様。社会人になり、草野球チーム「ワイルドグース」を結成。楽しくも真剣に野球に励まれ、試合の後には、集会所でお酒を酌み交わしながらの野球談議。大好きだった野球が繋いでくれた沢山の絆。その絆を胸に、ワイルドグースのユニフォームをお召しになってのお旅立ちです。」*固有名詞は仮名です。
少年野球チームのコーチも務めていらっしゃったという故人様。幼き頃の故人様と同じく、プロ野球選手を目指す子供達もコーチとのお別れを惜しんで涙を流していらっしゃいました。
きっと、これからも子供達の成長とチームの奮闘を、見守ってくださることでしょう。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、尺八が大好きだった方が故人様でした。40年にわたり尺八教室に通われ、師匠のご指導のもと、お仲間の皆様と稽古に励んでいらっしゃったそうです。ご葬儀では、教室のメンバーの皆様がお別れの尺八の演奏をご披露してくださいました。
以下は、演奏前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「尺八の音色が大好き。そう語っていらっしゃった花子様。たまたま耳にした尺八の音に魅了され、教室の門を叩いたのは今から40年前。以来、尊敬する先生と出会い、志しを同じくするお仲間の皆様に囲まれて、楽しく稽古に励んで来られた花子様。時間を見つけては、ご自宅でも尺八を吹いていたそうで、ご家族にとって尺八の音色はお母様を感じさせてくれる母の音でもあるそうです。
本日は、故人様が40年以上にも渡りご指導を頂きながら、共に稽古に励んで来られた民謡の会の皆様が、お別れの尺八を奏でて下さいます。花子様が大好きでいらっしゃったその音色に耳を傾けて頂きながら、共に過ごした日々へと想いを馳せて頂き、しばし、在りし日のお姿をお偲び頂ければと思います。
曲は・・・」
*固有名詞は仮名です。
式場内には故人様が大好きだった尺八の音色が響き、ご参列の皆様も涙を流して聴いていらっしゃいました。生涯に渡って取り組む事の出来るご趣味に出会えることはとても幸せなことですね
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、4人家族のお父様が故人様でした。
とても多忙だった故人様。普段は、なかなかご家族とゆっくり過ごす時間もなったそうですが、毎年夏の家族旅行は欠かしたことが無かったそうです。
下記は、開式前に入れさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「商社マンとして世界を飛び回り、休日も返上して仕事に邁進。多忙な日々を送られた太郎様。そんな中、毎年恒例、夏の海外旅行では、家族水入らずの時間を満喫されたとか。普段一緒に居られない分、この旅行の時だけは、多少の我がままも受け止め、ご家族の希望を全て叶えようと頑張ってくれたお父様。異国の空の下、美味しい食事を共にされ、笑いあい、語り合った時間は、ご家族にとって掛け替えの無い、とても幸せな時間だったそうです。祭壇に飾られたご遺影も、楽しかった家族旅行で撮影された笑顔の一枚です。」
式場の思い出コーナーには、ご家族で撮影された旅先のお写真が、所狭しと並べられ、ご参列の皆様もお写真を眺めながら、故人様とのお別れを惜しんでいらっしゃいました。
出棺のご挨拶では、ご長男様が、今年も夏の家族旅行に行かれる旨のお話をして下さいました。お父様がなにより楽しみにしていた旅行だからと。
日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、お酒が大好きだった方が故人様でした。
読経が終わり、ご導師が退席された後に「献酒」を行いました。
以下は献酒の前に入れさせて頂いたナレーションです。
「これより、献酒を行います。生前、お酒がお好きでいらっしゃった太郎様。お酒を酌み交わしながら、皆様と楽しい時間を過ごされ、仕事帰りには同僚の皆様と飲みに行かれることも多かったと伺いました。そして、成人されたご長男様やご長女様と一緒に飲めることが何より嬉しかったとか。本日は、太郎様お気に入りの日本酒「〇〇」をご用意致しました。ご闘病中は、大好きなお酒が飲めなかった太郎様です。お集まりいただいた皆様から、お疲れ様でしたとの想いを一滴(ひとしずく)に込めて、太郎様のお口元にお酒を献じて下さい。」
皆様にお酒をお捧げ頂き、その場にいたご家族に生前の様子を色々お話して下さった職場のお仲間やご友人の皆様。ご家族が知らない故人様の様子を聞く事が出来て、ご家族にとっても有意義な時間になったようです。
ブログを見て頂いている皆様。
いつもありがとうございます。
今回はご葬儀での音楽について書かせて頂きます。
空間を作る上で、音楽は重要なウェイトを占める大切な要素の1つだと思います。 ご葬儀で使う曲には、故人様らしい選曲をする方も多くいらっしゃいます。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、仕事も遊びも全力投球だったという故人様。そのお人柄は、頑固なまでにご自分の信念を曲げず、周りに反対されようと、自分のやりたいことをやり通し、結果を残してきた方が故人様でした。
まさに、ゴーイングマイウェイ、我が道を行く!そんな人生を歩んで来られた方だったそうです。そんな生き方がしてみたいと憧れる方は多と思いますが、なかなか難しい事ですよね。
強い人でなければ出来ないし、優しい人でなければサポートしてくれる人もいない。故人様は、多くの人に支えられながら、ご自分の信じた道を突き進み、人生を全うされました。
出棺の場面でご家族がお選びになった曲は、フランク・シナトラの「My Way」でした。My Wayが流れる中、ご家族やご友人にい抱かれながらご出棺。故人様のお人柄と相まって、とても素敵なご出棺になりました。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、外溝関連の職人さんが故人様でした。
ご自身の技術に誇りを持って、真摯に仕事と向き合っていらっしゃったという故人様。ご長女様が海外に留学していらっしゃったそうで、ご同僚の皆様にも時々ご長女様のお話をして下さったとか。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「自分に厳しく、妥協を許さず、真摯に仕事と向き合う、寡黙な職人だったという太郎様。そんな太郎様が、決まって相好を崩すのは、仕事から離れ、ご同僚とお酒を酌み交わしながら遠く離れて暮らすご長女様のお話をする時でした。その表情はとても穏やかな優しい父の顔。職人気質の太郎様は、ご家族を愛する優しいお父様でもいらっしゃいました。」
ご葬儀には、ご長女様も帰国してご参列され、お父様とのお別れに涙していらっしゃいました。ご家庭でも口数の少なかったというお父様が、同僚の皆様にご自分のお話をしていたことなど想像もしていなかったそうです。
ご長女様にとってこのご葬儀は、お父様の愛情を改めて感じさせてくれた時間でもあったようです。
先日お手伝いさせて頂いたご葬儀は、インドネシアに赴任していらっしゃった方が故人様でした。ご家族を日本に残しての単身赴任。未開拓の地での奮闘で、大変なご苦労もあったそうですが、故人様の頑張りが実を結ぶ事になりました。
開式前に入れさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「慣れない土地での新規開拓。インドネシア語を猛勉強しながら、率先して現地の方々と触れあい、少しずつ信頼関係を築いてこられた太郎様。運転中に知り合いを見つければ、車から降りて握手を交わし、決して得意では無かったというカラオケや野球も、地域の方々に認めてもらいたいとの一心で積極的に参加。一人また一人と心を開いてくれた事をとても喜んでいらっしゃったそうです。そんな太郎様の情熱が実を結び、現地の方々との絆が礎となり発電所が稼働。太郎様が愛した人々の生活を支えていく事になりました。」
ご葬儀の日、現地インドネシアでは、同僚の方々が腕に喪章をつけて仕事をしていらっしゃったそうです。縁のあった方々はきっと発電所を見るたびに、灯りをともすたびに、故人様の事を思いだすことでしょう。
この度お手伝いさせて頂いたご葬儀は、3人家族のお母様が故人様でした。女手一つでご子息様を育てあげたお母様。とても仲の良いご家族で、明るく前向きなお人柄だった故人様は、太陽のように明るく温かくご家族を包んでくれたそうです。
ご子息様は、お母様に色々な事を教えてもらい、助けてもらったとおっしゃっておりました。
以下は開式の前に入れさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「大きな愛でご家族を包み、支えてくれた花子様。ご子息様はおっしゃいます。人生に迷い、進むべき道が見えなくなった時、暗闇を照らしてくれたのは、母の明るい笑顔でした。落ち込んだ時に勇気づけてくれたのは、母の前向きな言葉でした。寂しさを癒してくれた温もりも、生きる事の意味も、教えてくれたのは母でした。」
ご家族だけではなく、お仲間の皆様にとっても、花子様の存在はとても大きく、会えなくなってしまった悲しみを抱き、多くの方がお別れに訪れていらっしゃいました。
今回は、先日のご葬儀での一幕を記したいと思います。
故人様が可愛がっていらっしゃったお孫様が、幼少の頃から習っていた空手の大会での優勝を果たされました。
お孫様は現在16歳の女子校生。おじい様である故人様は、お孫様の成長をとても楽しみにしていらっしゃって、稽古の送り迎えをしてくれたり、大会で応援してくれたりと、空手道場に通われるお孫様をずっとサポートし、応援して下さったそうです。
可愛がってくれたおじい様のお旅立ちに際し、お孫様が「空手の型」を披露してくれました。
導師が退席した後、道着に身を包んだお孫様が式場内へ。
「せいやー!」という大きな声と共に、披露して下さったその空手は、気高く凛としていて、とても迫力がありました。一生懸命に空手の型をご披露して下さいましたが、その目からは涙が溢れ、おじい様とのお別れを惜しんでいらっしゃるようでした。
型のご披露が終わり、おじい様のご遺影に深々と頭を下げたお孫様。
大会の優勝を心の中でご報告したのかも知れません。
きっと故人様も喜んでいらっしゃったのではないでしょうか。
先日、お手伝いさせて頂いたご葬儀は、花火が大好きだったという故人様。全国の花火大会に足を運ばれ、特に、故郷でもある長岡の花火大会には、毎年ご家族と訪れていらっしゃったそうです。
祭壇には、長岡の花火大会で故人様が撮影された花火の写真が大きなパネルで飾られ、思い出コーナーには、全国の花火大会の映像が上映されていました。
以下、開式前にアナウンスさせて頂いたナレーションの抜粋です。
「祭壇に咲く大輪の花火は、太郎様の故郷、長岡の花火です。毎年ご家族で訪れていらっしゃった長岡の花火大会。「花火っていいだろう?」そうおっしゃって、夜空を見上げた太郎様。「花火っていいね」そうお答えになったというご家族の皆様。いつでも、どこにいても、目を閉じれば聞こえてくる、あの花火の音とお父様の声。お優しかったお父様との思い出は、季節が巡っても消えることなく、ご家族の心の中に生き続けていかれることと存じます。」
ご出棺の際に、喪主をお努めになられた奥様がご挨拶をして下さいました。そのご挨拶で語られたこのお言葉が印象的でした。「花火を見るたびに、夫の顔を思い出して頂ければ嬉しいです。」ご家族は今年も長岡の花火大会に行かれるそうです。